Jan/2003
私は“漫画読み”、なので。
未だに、時々漫画を、読む。
で、人間の魂。
それは、見習い魔法使いの話。見習い君は見栄を張りたい。相棒のカラスを“このカラスは人間の魂だって奪って来れるんだぞ”と、はずみで紹介してしまう。
さーたいへん、なんだけど、カラスはカラスのちょっとおバカな一生懸命さで、人間がつけているボタンを魂と思い込んで、たくさんたくさんあつめて、くる。見習い君には“まあ、まかせといて”といって。
ボタンが魂だと信じ込んでいる、カラス。ボタンは魂ではない、と知っている見習い君。見習い君の苦悩はカラスには解決できない。伝わらない。見習い君自身が、なんとかしなければ、ならない。
結局、見習い君は、魔法使いの身分をはく奪される覚悟で、木の枝いっぱいに集まったボタンを“これが人間の魂だ!”と、宣言する。なによりも、一生懸命自分のためにボタンを集めてくれた、カラスの心を大切にしよう、と決めて。
私は・・・誰かのために・・・(愚かしく)ボタンを集めることをして来ただろうか?
“最初は口からでまかせだとしても、ちゃんと本当のことになるよ。”
私は・・・誰かのために・・・自分のすべて?を投げ出す覚悟で、“これが人間の魂だ!”と宣言して来ただろうか?
そんなおそろしいこと・・・。
してこなかった。
できなかった。
漫画の中では、見習い君が、そう宣言したとたん、ボタンが輝き出して、からかいにきた先輩魔法使いたちを追っ払ってしまう。
・・・奇跡が起きた・・・。
“だれかのカラスになりたいなあ”。
“ちゃんと本当のことになるよ”。一生懸命ボタンを集めて、奇跡を起こす、カラス・・・。
まず、そう思ったのだけど・・・。
ううん。本当は・・・。私は見習い君になりたいのかもしれない。なりたくって、憧れて、そうして絶対になれないもの。
“これが人間の魂だ”と、まわりに宣言する。
ああ、おそろしい。・・・その、全責任は私が負う、というありようが・・・どうしようもなく、私には、恐ろしい・・・。考えられない・・・。
ボタンを魂と知らないカラス。だからこそ、の一生懸命さ。
それでも誰かのために“本当のことになるよ”と保証する。その大胆さ。その責任。カラスはカラスなりに見習い君のことを引き受けて、いる。その上での一生懸命さ。単に盲目的に信じ込むこと、盲目的に努力すること、じゃない。見習い君のことを自分のこととして引き受けた上での一生懸命さ、だ。うん。カラスはカラスなりに・・・責任を負っている。引き受けて、いる。
一方で、ボタンを魂と知っている見習い君。だからこそ、簡単には信じ込めない、安心できない、恐ろしい。
そうして、はちゃめちゃな宣言。ボタンを指差し“これが人間の魂だ”。
なんだろう? 涙が、出る・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ずっと、ここ何年か仲良くして来た友人と、距離を置くことに、した。
それは、彼女の都合、というより、やっぱり私の都合、なんだよね。
ずっとずっと友人に甘えていたから・・・彼女の姿が・・・よく見えなかった。どういう人か、よく分からなかった。彼女のありよう。彼女のよろこぶこと。彼女と共有できる経験。楽しむ時間。よく分からなかった。彼女そのもの、よりも、私を満たしてくれる面だけを・・・みていた・・・私は、“勝ち逃げ”ならぬ、“甘え逃げ”なのかもしれない。
いつか私が、本当の意味!?で、自分を大切にできるようになったら・・・。ちゃんと、自分にふさわしい距離をいつでもとれるようになったら・・・。いつかはまた、出会えるときが、くるの、かな。
カラスはのんきに自分が起こした奇跡を、自分が集めてきたボタンを“人間の魂ってきれいだなあ”なーんていって見ている。見習い君も先輩魔法使いの逃げ帰る様子を見て腹の底から笑っている。
その様子が、なぜだか、泣けてくる。
なぜか、わからないけど・・・。
私は・・・誰かのカラスになれるかな。
私は・・・誰かの見習い君になれるかな。
“本当のことになるよ”とボタンを集め・・・“これが人間の魂だ!”と宣言する・・・。
本当は愚かしくもなく、無謀、でもない。
何かを信じること。何かに応えること。
私にとっては、お互いの一番?上質?な部分を、微妙で柔らかな部分や、それぞれが“発見”したことを、開示し分かち合うことが・・・楽しい、ことなのだけれど・・・。
そうして・・・“友人でいる”と、いうことは、それだけでは、ない。
もっと、いろいろ絡み合っている。
もっといろいろ、そう、いろいろなことが、ある。
人間であるからには、避けられない、絡み、合い。
頼りたい、という思い。頼られたい、という思い。
そうして・・・
何かを信じること。何かに応えること。
とっても微妙な、区別。
“本当のことになるよ”とボタンを集め・・・“これが人間の魂だ!”と宣言する・・・。
きっと、2003年の・・・私の課題・・・。
自分と違う人。
自分と違う歴史。自分と違う経験。自分と違う価値観を持つ人、人々と・・・
“友情を培う”。
メールお待ちしています angel@makoran.jp