Nov/2003
インナーチャイルドちゃんをあやそうとすると・・・
“汚い顔近付けんな”
と怒っている。
“汚い息吹きかけんな”
たいそうな剣幕、だ。
“もっとやさしい、やわらかい、きれいな顔の人がいい”
“そんな人、どこにいるの?”
“天国に”
“ここにはもっとやさしくてきれいな人がいると思ってきたのに”
“どいつもこいつも、せこくって、自分のことだけ考えているやつばっかり”
“そんなやつの息は臭いんだ”
“お前の息も腐ってる”
・・・なんで、赤ん坊に・・・
こんなにえらそうにされないといけない?の?
せっかくあやしているのに・・・
「どいつもこいつも」なんて、のろいの言葉を吐いて、やつあたりして。
やさしい気持ちを伝えたい、と思ってだっこしているのに・・・
自分も安心したくて、あなたをだっこしているのに・・・
“そりゃ、私は自分のことしか考えてないかもしれない”
“息は臭いかもしれない”
“だからって・・・せっかくあなたを抱きしめている、やさしい気持ちになっている、私にそんなこといわなくたって、いいじゃない?”
“気持ち悪い”、“気持ち悪い”、“気持ち悪い”、“気持ち悪い”
“吐きそう”、“吐きそう”、“吐きそう”、“吐きそう”
“せっかく生まれてきたのに”
“新しくって希望に満ちた純粋で新鮮ないのちなのに”
“「死」が混入しちゃう”
“「醜いもの」が混入しちゃう”
“皮一枚剥いでしまえば、もう、人は人のかたちではない”
“腐敗が始まる”
“脆いいのち”
“気持ち悪い”、“気持ち悪い”、“気持ち悪い”、“気持ち悪い”
“吐きそう”、“吐きそう”、“吐きそう”、“吐きそう”
“そんな顔見せんな”
“臭い息吹きかけんな”
“死を思い出してしまう”
“もがれた手足、腐敗した身体、悲惨で陰惨な今までを思い出してしまう”
“やめろやめろ”
“もっと上等な笑顔を見せろ”
ううーん。
ということは・・・この子は、新鮮ないのちなんかじゃなく、いっぱいいっぱい過去を抱えて生まれてきたってことだ・・・。
“あなたの言い合いしても、何もいいものは生まれない・・・”
“どうしたら伝わるんだろうね、あなたに”
“もっとやさしいおかあさんがいい”
“もっとやさしいおかあさんがいい”
“もっとやさしいおかあさんがいい”
“もっとやさしいおかあさんがいい”
“わがままいっても、暴れても、見捨てないお母さんがいい”
“わがままいっても、暴れても、受け止めてくれるお母さんがいい”
“どんなにやわらかくって、やさしくっても、なぐってひきちぎって、
めちゃめちゃにしてやるぅ〜〜〜”
“気持ち悪い”、“気持ち悪い”、“気持ち悪い”、“気持ち悪い”
“吐きたい”、“吐きたい”、“吐きたい”、“吐きたい”
“悪魔になってやる”、“悪いやつになってやる!”、“この世の中なんか、大嫌いだ!!”
ええ〜〜〜。悪いやつになりたいのか・・・。
“だって、やさしいものを、殴ったり、引きちぎったりするのは、悪いことなんだろう?”
“だったら、わるいものになってやるう”
“悪いものになって、なぐってやる!!”
“やさしいのなんていやだ〜〜〜”
・・・そうか・・・。
“ただ、あなたはどうしていいか、わからないだけ”
“あなたのなかにいっぱいつまっている苦しさをどういやしていいかわからないだけ”
“悪いやつになるなんて、まだ、決めなくていい”
“やさしいものにも、気に入らなければ「いや」といいたいだけ”
“それを、「悪い」と自分で決めつけないで”
“自分で「悪い」と決めつける必要は、ないよ・・・”
“やさしさを受け取れない自分を責めることなんか、ないよ”
“ううう〜〜〜”
“やさしさなんて受け取りたくない”
“受け取りたくない”
“受け取りたくない”
“受け取りたくない”
“受け取りたくない”
インナーチャイルドは丸まってゆく。
“やさしいのなんていやだ”、“やさしいのなんていやだ”、“やさしいのなんていやだ”
“絶対嫌だ”
縮こまって泣いている。
“だって、受け取ったら、いうことを聞かなければならなくなっちゃう”
“いうことなんて聞きたくない”
“聞きたくない”、“聞きたくない”
“優しさを受け取っても、いうこと、聞かなくてもいいんだよ?”
“そんなことない”、“そんなことない”
“やさしくするんだから、いうことをきけっていうぅ”
じたばた暴れている。
縮こまって震えている。
“・・・・・・”
“じゃあ、ね?”
“そんなこという人たちから、ね”
“私が守ってあげるから”
“大人の私が、ちゃんと、取りはからっておくから”
“「この世のよしなしごと」は、私が引き受けるから”
“あなたは、誰かからやさしさを受け取っても、その人のいうこときかなくてもいいよ?”
・・・・・
そっか、チャイルドちゃんは「やさしさはひも付きだ」とおもっていたわけだ。
条件付きの愛に苦しんでいたわけだ。
そんなこと、ずっとずっと、知っていたけど。
こんなに激しく苦しんでいたんだ。
・・・・・・
しばらくたって・・・
チャイルドをあやそうとすると、私に“いや”といい、もう一人の私に駆け寄っていく。
もう一人の私は、私に“この子、人見知りなものだから”、“ごめんなさいね”、
といいながら、チャイルドを抱きよせる。
チャイルドは、まるでお母さんのスカートに隠れるように、後ろを向いて・・・もしかしたら、照れ笑い?
その様子が、ちょっとしたたかに見えないことも、ないのは・・・私の見方が偏っているから、かな?
ま、いいか。
もう一人の私に、チャイルドを任せ、私はちょっとひと休み。
午後のお昼寝タイム。
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